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フロッタージュと弁天湯の記憶。



このジョイフル三ノ輪ですが一番奥にあった弁天湯さんという銭湯がありました。
創業は大正時代95年の歴史を持つという老舗中の老舗の銭湯ではありましたが、
先の震災で決定的な打撃を受け閉鎖することになってしまったとの事でした。


さよなら弁天湯 荒川「都内最古級の建物」 8日お別れイベント

2012年1月6日

 大正時代創業の銭湯「弁天湯」(荒川区南千住)が5日、営業を終えた。関東大震災や空襲をくぐり抜けた建物は「都内最古級」とも言われる。100年近く愛されてきたが、東日本大震災で配管に入ったひびが打撃となった。8日、お別れイベントが行われる。 (井上圭子)
 「3・11。あれさえなければ…」
 創業者の孫で弁天湯に生まれ育った甚五(じんご)裕一さん(50)は悔しそうに語る。修理業者に「全部分解しないと、配管の破損箇所は分からない。修理に数千万円、建て替えなら三億円かかる」と言われた。「内湯の普及でお客は減る一方。設備投資しても回収できない。もう少し続けたかった。無念」と裕一さん。
 都電荒川線の起点、「三ノ輪橋」からジョイフル三ノ輪商店街を抜けた路地裏。営業最終日、午後零時四十五分の開店と同時に常連客が次々に訪れた。
 「とうとう最後か。寂しいね」「長いことありがとね。ゆっくりあったまってって」
 カウンターで「世話になったね」と涙を見せる女性客、「家では吐けない弱音をここでさらけ出した」と懐かしむ男性客。二十二歳で嫁ぎ、常連客に「お母さん」と呼ばれる裕一さんの母、五月さん(80)は「お客さんのへそくりを預かったこともあった」と五十八年間の思い出を語り、一人一人に「ありがとう」を繰り返した。
 創建時の建物を手直ししながら大切に使ってきた。高い格天井、脱衣場の真ん中に置かれた縁台、湯船の背景に描かれたお城と五重の塔のモザイク画。毎日、隅々まで磨き上げた。庭石と植木が配された中庭に、弁天様が鎮座する。「昔は七福神が全部いた。中庭の池は江戸時代の武家屋敷の池の名残で、当時はカモ猟が行われていたらしい」と裕一さん。
 銭湯に詳しい庶民文化研究所長の町田忍さんは「空襲で焼けた東京で、戦前の銭湯は貴重。大正時代の建物は間違いなく都内最古級」と評価。「シンプルな唐破風の入り口、商店街裏の路地に面した立地は下町の銭湯そのもの」
 十日の取り壊しを前に八日午後一~四時、「さようなら弁天湯!」と題したイベントがある。色鉛筆と紙で凹凸を擦りだすフロッタージュ技法で弁天湯の記憶を形に残す。参加希望者は直接現地へ。問い合わせはNPO法人・千住すみだ川=電03(3801)3428=へ。

東京新聞公式サイトより



そして、このNPO法人千住すみだ川さんが主催するイベントに昨日、私も参加してみました。
このイベントは1000×10 南千住 町の記憶 PROJECTというイベントとのこと。




美術作家で、東京工科大学デザイン学部准教授でもある酒百宏一先生が中心となり、
南千住という街の記憶を写真や映像ではないフロッタージュという美術の古典技法を用いて記憶し、
1000×10で一万枚の記憶を二年間で作るという壮大なプロジェクトを推進しています。



この写真は実際に、そのフロッタージュをしている写真。
面白いと思ったところは作業を参加者みんなで進めていくという所。

さよならイベントであれば必然的に当時お世話になったという方が大勢来ていました。

「私が嫁に行く前に年中、ここに来てねー」
「お祭りの後に入浴券みたいのが貰えてねー」

私は三ノ輪に住んでいる時期など、まだ短いのですが95年の歴史は様々なドラマを生むのでしょう。
そんな、想い出話をこのフロッタージュを進めながら作業に参加者している皆さんでしているのです。

これは写真や映像というある種の収録作業が目的化してしまっている行動ではありえない事で、
この発想はすごく斬新でもあるし、面白いトライではあるなと想いました。

この様な試みは、デジタルに収録していくという作業ではなく実際に触れ、
物の特質や物が持つ無骨さを感じながらコミュニケーションを発生させることで、
その物とコミュニケーションした記憶を留めていくという極めて原始的ではありますが、
現代の日本が忘れかけていた何かを記憶として残していく。そんな作業にも思えました。



インターネットやソーシャルメディアも共感性や集合知の集まりだと自分では考えていますが、
プラットフォームがインターネットという電子世界であるためにリアルではありません。
その為一見、この様な手法による継承方法とは相容れないという様に感じてしまうかもしれません。

しかし、私は少し違うのかなと考えています。
私はこの様な活動は主目的がその様な作業によって記憶に残すという共感性を主だと思っています。
その時にインターネットは共感性の輪を広げていくには最適なツールでは無いかと思っているのです。

例えば、ソーシャルメディアは偶発的なコミュニケーションに最適なツールです。
この活動をリアルタイムでソーシャルメディアで配信することによって今まで知らなかった方が、
突然訪問をするといった偶発的なコミュニケーションを期待することが出来ます。
現実に私はtwitter経由でこの話題を知ることが出来ました。

また、この様な記憶は南千住も去ることながら日本全国でも急速に失われつつあります。
この様な活動を行っていると知る人が増えることによって別のプラットフォームによる、
このプロジェクトを推進していくためのコミュニケーションの枠組みが増える可能性が期待出来ます。



デジタルにとっての最大の強みはデバイス依存型ではありますが瞬時に情報発信が可能な所であり、
この様な共感性を共有するという作業においては非常に親和性が高いのではないでしょうか。

このトライは今後も続けていくようですので是非ご興味があればご参加頂ければと思います。
ちなみに他の弁天湯さんの写真はこちらから閲覧できます

NPO法人千住すみだ川の公式サイト
酒百宏一先生公式サイト

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ジャンル : ビジネス

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プロフィール

小島猛稔

Author:小島猛稔
小学生の頃にパソコンやインターネットが持つ魅力に夢中になりました。それが高じて中学生の頃にSOHO活動を始め、高校生になり法人化を行いました。気がつくと大学院を卒業し、小さな会社ではありますがメンバーを迎え入れられるようになっていました。「学生起業家」として歩んだ話はもちろんですが、日々どの様な事を考えて、何をやろうとしているのか。それらの話を毎日更新を目指し書き綴れればと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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